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本家「東方神起~Red Ocean of eternity~

第1章 4

このお話はフィクションです。
5人時代も好きですが、批判的に取られる可能性もあります。
それでも読んでいただける方のみ、下記へお進みください。







SIDE:YUNHO


「僕のせいみたいな言い方しないでよ!」

ホテルに戻って俺とチャンミンの部屋を開けた途端、怒鳴り声が奥から聞こえてきた。
慌てて駆け込んだら、チャンミンがソファに座った3人の正面に立って睨みつけていた。

「またやってんのか?いい加減にしろって」

ここのところ、暇さえあればこればっかりだ。

喧嘩をしたいわけじゃない。
ただ、わかり合おうとする3人の思いと、うんざりしている俺とチャンミンの温度差がどうしてもかみ合わなかった。

「明日はライブあるんだから、今ごちゃごちゃするのはよせって」

もうすでに俺たちの現状は日本のファンたちに伝わっていて、心配しているに違いない。
韓国での悲惨になりつつある状況も、知れ渡っているのはわかってる。

だからこそ俺たちは、みんなを安心させるために笑わなくちゃいけない。

なのにまたこれだ。

「みんな、ユノヒョンを説得するのは無理だから、僕を引っ張り込もうとしてるんだ。4人が同じ意見ならユノヒョンも動くと思って」

チャンミンを一人にするんじゃなかった。
後悔したけどもう遅い。

部屋が別だから宿舎よりマシだと思ってた。
こっちの部屋まで押しかけてくることを予想しなかった俺のミスだ。

「僕さえヒョンたちに同意すれば話は進むんだって。今のゴタゴタがまるで僕のせいみたいな言い方するけど、それってただの責任転嫁じゃないか!」
「わかったチャンミン。一人にして悪かった」

3人に食ってかかりそうなチャンミンの肩を掴んで、宥めるように言ったら。

「ユノヒョンは何も悪くないでしょ?!なんで謝るの?!」

今度は俺に怒鳴り始めた。
相当ストレスがたまってるはずだから仕方ない。

もう俺はこの話を終わらせたくて、チャンミンの耳を両手で覆って3人を振り返った。

「わーかったって。取りあえず今日はこの話は終わりだ。明日のステージに影響出るからこれくらいにしようぜ。な?」

何度こうやって話を終わらせたかわかりゃしない。
もちろんいつもなら3人の意見をちゃんと聞いてやるけど。

今日だけはその気力がなかったんだ。

俺たちが日本に来ている間に、韓国では3人の代理人が事務所を相手に訴訟を起こしていると事務所から連絡がきた。
それだけで俺は言いたいことだらけで爆発しそうなんだ。

なのにそんな話なんて何もしないで、3人は俺のいない間にチャンミンに詰め寄ったりしてたから。


頼むからこれ以上怒らせないでくれ!


俺は心の中で祈るように叫んでいた。


だからって、結局俺の祈りなんか届くはずもなくて。
3人のうちの一人が俺を見上げて、今にも泣きだしそうな眼をして言った。

「だってこのまま事務所の言いなりになってたら、俺たちがボロボロになるのは目に見えてる!しかもギャラだってあり得ないくらい安いじゃないか!」

こいつらも焦ってるんだろう。
恐らく、今日を境に話はどんどん大きくなるはずだ。

自分たちが仕掛けた時限爆弾に、3人とも後がなくなってるに違いない。
俺たちが韓国で受けている非難だって、辛い思いで見てきただろう。

できれば日本にいるうちに、俺たちと意思を一つにして韓国に帰りたいはずだ。
そうすれば、何もかも上手くいくとあいつらは信じてる。

でもな、俺だって疲れるんだよ。
明日のステージとチャンミン。

それだけでもう、いっぱいいっぱいなんだ。

「だからってチャンミンを責めるのはよせ。言いたいことあるなら俺に言えよ」

おまえたちは3人で寄り添っていられる。
でも、チャンミンには俺しかいないんだ。

俺ならいくらでも相手してやるから。
だから頼むから、チャンミンだけは勘弁してやってくれよ。

「ユノは本当に俺たちの言いたいことわかってる?これは誰かがやらなきゃいけない戦いなんだよ?」

戦い…ね。

「俺だって事務所に対して不満がないわけじゃない。おまえたちともその話は散々してきた。このまま黙って従うつもりもない。でもな、おまえたちのやり方は間違ってるよ」

いいかげんわかれよ。
俺はこうしている間に、何が起こっているかを全部知ってるんだ。
知ってるけど、今はその話をしたくないんだ。

明日のステージをちゃんとやりたいし、やらなきゃいけないんだよ。
わかれよ。


なのに。


「ユノがそんな態度だから裏切り者なんて言われるんじゃないか!こんなにたくさんの人たちが俺たちと同じ意見なのに!」


その言葉に。

俺の中の何かがブチ切れた。


「…本気でそう思ってるのか?」

みんながおまえたちと同じ意見?

横暴な事務所と戦って、5人の東方神起を守りきる?

おまえたち3人の敵は事務所なんだという。

だったら。

こうやって毎日同じ言い争いを繰り返して、なかったはずの溝がどんどん深くなってる俺たち5人の敵は誰だ?


「東方神起の本当の敵は誰だ?事務所か?ファンか?」

事務所もファンも俺たちも。

分裂することを望んでいるヤツなんて、誰もいないはずなのに。


申し合わせたように、裏切り者と罵る、俺とチャンミンに対する世間からの総攻撃。


どんなに笑っても。
分裂など望んでいなくても。

なぜ誰も信じない?


それは、俺たちの言葉以外の何かを信じて、耳を塞いでいるからだ。



「現実から目を逸らすな」


俺とチャンミンは、3人と一緒に事務所と戦うはずだったと。
けれど個人の仕事をエサに、事務所に寝返ったと。

裏切り者だと。

独り歩きを始めた、ありもしない嘘や噂。
その火種をつけたのは誰だ?



「おまえたちだって、本当はわかってるんだろ?!」

俺たちを引き裂こうとしているのが誰なのかを。
巧妙に隠された真実を。



「なあ!答えろよ!」

バン!



テーブルに叩きつけた掌。
痛みなんて感じない。
この胸の痛みに比べたら、何も感じないよ。

何が横暴な事務所と戦う、だ。
何が5人の東方神起を守る、だ。

そんな筋書など、もうどこにもありはしないのに。




5人の東方神起を守ろうとする全ての人を欺く、想像を絶する残酷な真実。


すでに始まってるんだよ。

分裂する全ての責任を俺とチャンミンに押し付けて、おまえたち3人の独立を正当化するためのシナリオが。

そう。
動かない俺とチャンミンは、もうとっくに切り捨てられてるんだ。

そしておまえたち3人は、3人だけで事務所を出て、自由を手に入れるんだ。

もう、東方神起ではいられないんだよ。


信じたくない。
何か他に真実があるはずだと叫びたい。

けれど今の俺には、それを否定する材料は何もなかった。


知ってるか?

俺とチャンミンは、とんでもない十字架を背負わされて、地獄の底に落とされたんだ。

なぜなら、この先たとえどんなに辛くても。

俺とチャンミンは絶対、真実を口にすることなどできないんだから。


だって。

言えるわけないだろう?

俺たちから東方神起を奪おうとしてるのは、おまえたち3人の大切な人たちだったんだから。



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