スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
本家「東方神起~Red Ocean of eternity~

第1章 7

このお話はフィクションです。
5人時代も好きですが、批判的に取られる可能性もあります。
それでも読んでいただける方のみ、下記へお進みください。








SIDE:YUNHO


あれから案の定、俺とチャンミンに対するバッシングは酷くなった。
マスコミでさえも、俺たち2人には批判的だった。

事務所の言っていた、俺たち2人を陥れるかのような3人側の話は、今もはっきりしないままだ。

ただ、あいつら3人が、大きな何かに流されて、別の場所へ押しやられているのは確かだった。



宿舎のリビングで、3人が変わるがわる俺に訴える。

「ユノヒョン!いつも一緒に言ってたでしょ?!事務所のやり方はおかしいって!なのになんで一緒に戦わないの?!」

こいつは本当に純粋で、今の状況が1番見えていないのかもしれない。
きっとこれが1番いい方法だと言われて、動かない俺たちが間違っているんだと言われて、だから本気で俺たちのために説得してるんだろう。

まだみんなが、俺たち5人が一緒にいることを望んでいると信じてるんだ。

本当の弟みたいで、つまらないことでも何かと競い合って。
じゃれ合ってた可愛いやつが、今は怒鳴ってばかりいる。



しばらくして、ソファに座っていたやつが口を開いた。

「俺は…事務所のやり方に耐えられない。確かに今の俺たちがあるのは事務所のおかげだけど、このままじゃ何も変わらないと思うんだ。でも、ユノとチャンミンは失いたくない」

こいつは1番冷静で、だからたぶん全部理解してる。
でもこいつ自身、3人側のメンバーの親に身元保証人になってもらったり、複雑な事情を抱えてることもあって自分の意見は二の次なんだろう。

5人でいたいと願っても、自分を取り巻く状況が別の方向に動いてるのも理解してる。
そして俺たちが動かないこともわかってる。

繊細で気分にムラがあるけど、俺といる時はどこか幼くて、俺は可愛くて仕方なかった。

けれどその目に今は、さみし気に諦めの色が浮かんでいた。



そして。



「ユノ…」

俺と同い年で、東方神起を一緒に支えてきたやつ。

さみしがりやで優しくて。
本当にメンバーを愛していて、それは今でも変わらない。

「俺たち家族だろ?一緒にいたいよ」

家庭の事情が複雑で、だからこいつにとってメンバーが家族なのは嘘じゃない。
今が幸せすぎて、メンバーを失うのが怖いと泣いたこともある。

だったらなんで?

そう思うと同時に、たぶん辛かったんだろうとも思う。
自由になる時間もなく働いて、ファンに追いかけ回されて。
精神的に1番参ってたのはこいつかもしれない。

韓国じゃ自由がないのは日常だから、気が休まらなくて。

プライベートが守られている日本との違いに、心が折れてしまったのかもしれない。

面倒見がよくて母親みたいなとこがあるくせに、人目も気にせず甘えてくる。

俺はそんな開けっぴろげの愛情表現に、どれだけ救われてきただろう。

「ユノ…俺たちだって人間なんだよ。このままじゃ気が狂いそうで怖いんだ。俺は、5人でいられたら…」

東方神起は捨ててもいい?

その先の言葉を押し戻すように、俺はその口を手のひらで塞いだ。

「もういい。わかったから。その先は言うな」

口を塞いだ手の甲に、涙が伝った。

1番優しいくせに滅多に泣かないやつだから。
その涙が染み込んで、俺の胸まで悲しみが伝わった。

「とにかく、俺が事務所に掛け合うから」

俺の手のひらをすり抜けて、胸にしがみついて来る。
それを受け止めて、俺は言った。

「だから、戻ってこい」

俺がこいつらにしてやれることは、それしかなかった。

諦めない。
ただそれだけのことしか。

「無駄だよユノヒョン!5人一緒に戦わなきゃ意味がないよ!」

そう言った言葉に、俺は言った。

「俺は…東方神起を捨ててまで自分を守ろうとは思わない」

その言葉で、3人に絶望の沈黙が流れた。



チャンミンのいる部屋の扉のノブに手をかけたタイミングで、俺の背中を呼び止める声がした。

「ユノ、ユノは平気なの?」

今の状況が、辛くはないのか。
そう聞かれたら、辛くないわけないだろ?と答えるべきだったんだろう。

でも。

「俺はいい。おまえたちが酷い目に合うよりマシだ」

バカだと笑っていいよ。
周りからも散々言われたよ。

でも、笑われても、バカにされても、そう思うんだから仕方ない。

ただ……。

「チャンミンは…?」
「チャンミンは、俺が守る」

心配なのはチャンミンのこと。
笑えなくなって、ボンヤリすることが多くなって。

壊れてしまうんじゃないか、それが俺を焦らせた。

「とにかくもう、チャンミンには何も言うな。それだけは頼むよ」

そう言って俺は、振り返ることなく扉を開けた。



関連記事
本家「東方神起~Red Ocean of eternity~
Next |  Back

コメントの投稿












 管理者にだけ表示を許可
 | ホーム |  page top


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。