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本家「東方神起~Red Ocean of eternity~

Introduction 1

ここでのお話はアタシの作ったフィクションです。
実際のエピソードをヒントにしたものもありますが
あくまでアタシの中にいるユノとチャンミンのお話です。








SIDE : CHANGMIN


デビューからしばらくして、僕たちはスターになった。

どのグループにいてもメインを張れる実力のある者を集めて組まれたドリームチーム、というコンセプト。
でも、それは違う、と僕は思う。

いや、正しくは「僕だけは違う」だ。

自ら望んで芸能人を目指し取り組んできた他のメンバーと違って、僕はスカウトされてあまり深くも考えずこの世界に飛び込んだ。

事務所に入ってレッスンを始めてみれば、すでに周りは本気で芸能人を目指し、夢を叶えるため頑張っていて。

何もできない僕1人だけ、スタートから取り残されていた。

ユノヒョンは言った。

「なんとなくここにいるなら、やめた方がいい」

冷たい人だな。あまり関わりたくない。

その願い虚しく、僕はユノヒョンとグループを組むことになった。



デビューが決まった頃には、出遅れた分を取り戻そうとレッスンに励む自分がいた。

やるからには、努力は惜しまない。
理由はどうあれ、中途半端は大嫌いだから。

勉強も頑張ると父さんと約束したから、もちろん手を抜かず勉強した。
過密になってゆくレッスンの合間にも、勉強を欠かすことはなかった。

メンバーは心配して、無理をするなと言ってくれた。
でもユノヒョンだけは、頑張れと言った。

僕は、もっと頑張らなきゃいけないんだな、と思った。



そしてデビュー後は、殺人的なスケジュールをこなす毎日。
それでも全部頑張り続けたら、とうとうステージの上で真っ直ぐ立てなくなってしまった。

歌いながら、踊りながら、誰から見てもフラフラで倒れそうな僕は、さぞかし滑稽だっただろう。

僕はそんな自分がおかしくて、顔だけは不思議と笑っていた。

他のメンバーは平気なのに、僕だけついていけなくて体が悲鳴を上げている。
あんなに頑張っていたのに、まだ足りなかったのかな?

それとも、僕には最初から無理だったのかな?

あ、そうか。
だからあの時ユノヒョンは、やめた方がいいって言ったんだ。

僕には無理だって、教えてくれてたんだ。

なんだ、そうか…。

もっと頑張ればよかったのかな。
そしたらユノヒョンに、褒めてもらえたのかな。

フラフラの体で、別のことを考えてるのに。
それでも体は勝手に動くし歌詞も勝手に口をつく。
こんなに覚えてるのに。
体にも脳にも刷り込まれてるのに。

他のメンバーがヒヤヒヤして、僕を意識してるのがわかる。
でもユノヒョンだけは、僕など気にもとめずにファンだけを見ていた。

きっと呆れてるんだ。
だから言ったのにって。


気がついたら僕は、舞台袖に向かって歩いていた。
ステージでの記憶はほとんどなかった。
でもどうやらなんとか終わったようだった。

意識を手放す寸前の状態でステージをはけて、ファンから見えなくなったあたりで安堵した。
安堵したら、膝の力が抜けて僕は床に崩れ落ちた。

はずだった。

叩きつけられるはずの床の感触はなくて、代わりに痛いくらい腕を掴まれる。
無理やり引っ張り上げられ、突然僕の体が宙に浮いた。

それが誰かに背負われたからだと気が付いたのは、少し遅れて僕とは別の体温を感じたから。

「チャンミン、チャンミン!今病院連れてってやるからな!」

ユノヒョンの声が聞こえる。
どこから聞こえるのかと思ったら、僕を背負ってるのがユノヒョンだった。

体が揺れるのは、ユノヒョンが僕を背負って走ってるから。
ステージを終わらせたばかりで僕を背負って走れるなんて、どんな体力してるんだこの人。

「ヒョン、僕、大丈夫です」
「大丈夫なわけないだろ!そんなにボロボロになってるのに、おまえが頑張ってるから止めることもできやしねーし!」
「…意味がわからない」
「だから!おまえが弱音吐かねーで頑張ってるのに、俺が止めるわけにはいかないだろ?!」

びっくりした。
思ってもみなかった言葉に、僕は一瞬体の辛ささえ忘れそうだった。


僕が頑張ってたから、止めなかったの?
頑張ってる僕をちゃんと見てて、止めるのを我慢してくれてたの?

「いいか!これからは引きずってでも休ませるからな!こんな思いは、もうごめんだ…」

どうしてユノヒョンが辛そうなの?
なんで泣きそうなの?

次から次へと疑問が浮かぶのに、どうしてだろう、とても嬉しかった。
ユノヒョンが、僕を見てくれてた。
それだけで僕は、頑張ってよかったと思えたんだ。




自覚はなかったけど、僕はきっと、物凄くプレッシャーを感じていたんだろう。

出遅れてるから。
一番年下だから。

ヒョンたちの足を引っ張っちゃいけない。

張りつめて張りつめて。
自分の限界を超えていることにも気づけないでいたんだ。

「だって、ユノヒョンが頑張れって言ったから」
「は?!」
「しんどい時に限って、ユノヒョンが頑張れって言うから」
「なんだよそれ!俺のせいかよっ」
「違う。だから頑張れたって話」

ユノヒョンが一瞬立ち止まった。
何か考えるような素振りをして、でも結局何も言わずにまた歩き始めた。

通路の突き当りの扉を開けて外に出ると、マネージャーが裏口に車を回して待ってくれていた。
ユノヒョンは後部座席に僕を押し込んで、当然のように自分も僕の横に座った。

扉が閉まり、車が発進する。

「大丈夫かチャンミン?」

マネージャーが運転しながら、僕に声をかけてくれた。

「はい。大丈夫です」

体を支えるものがほしくて、ドアにもたれようとしたら肩を抱き寄せられて。
そのまま僕はユノヒョンの膝に頭を乗せて落ち着いた。

膝枕とか。
普段なら恥ずかしくて暴れてたはずなのに、その時はそれが妙に落ち着いた。

「なぁ、チャンミン」

言いながらユノヒョンは、自分の腕を僕の胸に乗せた。
それだけのことが、まるで抱きしめられているように感じて癒された。

「なんですか?」
「おまえ、本当は芸能人になる気なんかなかったんだろ?」
「はい」
「後悔はしてないのか?」

ボロボロになった僕を見て、ユノヒョンはリーダーとしての責任を感じているんだろうか。

「後悔は…する時もあります。でも、やめた方が、もっと後悔します」

正直に言った。
綺麗ごとを言わなくても、きっとこの人には通じると思ったから。

僕の言葉に、少しだけユノヒョンの手に力がこもる。

「俺は、おまえが入ってくるまでに、何度もグループを組んでは解散するのを繰り返した。仲間だと思った途端、目の前からいなくなるんだ。だからもう、どうせいなくなるなら、大事に思う前にいなくなってほしいと思ったんだ」
「僕がいなくなりそうだったから?」
「そりゃそうだろ。お前は自分の意思で入ったわけじゃなかったし。でも、遅れを取り戻そうと頑張ってるおまえを見て、いつの間にか、早く追いつかせてやりたいと思うようになったんだ」

あぁ、だからか。
だからユノヒョンは僕が辛そうにするたびに、頑張れって言ったんだ。
みんなは無理するなって言ったけど。
ユノヒョンだけは、頑張れって応援してくれてたんだ。

僕の頑張りが足りないと思ったんじゃなくて、頑張ってるから応援してくれたんだ。

「ねぇ、ユノヒョン」
「ん?」
「僕は、東方神起でいてもいいですか?」

他の誰でもなく、この人に聞きたかったこと。

「僕を東方神起の一人だと、認めてくれますか?」

みんなと違って、なんとなくこの道を選んだけど。
今の僕は本気で頑張ってると、あなたの目には映ってますか。

ユノヒョンの掌がぐっと僕の肩を掴んで、何かを伝えるように力がこもる。

「約束しろ、チャンミン。俺の前から、いなくなるな」

それは「おまえは東方神起だ」と言われるより、もっと切実で、ユノヒョンの思いを感じる言葉。

やめた方がいいと言ったユノヒョンが、いなくなるなと言ってくれた。
それが嬉しくて、自分がどれだけこの人に認められたかったかを自覚した。

「僕はユノヒョンとずっといる。誓います」

僕はユノヒョンの腕を取り、両腕でしっかり胸に抱きこんだ。
僕の決意が伝わるようにと願って。

「わかった」

その返事を聞いて、急激に睡魔が僕を襲った。

触れているだけなのに、この安心感はなんだろう。

ホント、不思議な人だな。

誰よりも努力をし、たった一人で東方神起を守る人。
僕はこの人の言葉で、東方神起でいられる奇跡を、やっと今手に入れたんだと遠くなる意識の中で思った。

そしてその後、呟くように漏れた「ありがとう」という囁き。
それは僕のセリフなのに、と思ったら、胸の中があったかくなって、とても満たされたんだ。

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このコメントは管理人のみ閲覧できます

2014/10/23(木) 08:59:41 | | [ 編集]

りこねぇ

鍵コメ 〇〇〇〇〇〇さん(ローマ字6文字)

こちらの世界へようこそww

同じチャンミン大好きユノペンさん、感じるものは同じなんでしょうか。
アタシの書くお話に共感してくださる方がいるのは本当に嬉しいです♪

似た者同士かと思いきや、ペンラ振り回せるとは恐れ入りました<(_ _)>
アタシはまだ葛藤している真っ最中…というか振るのを忘れてしまいますww

アタシ熱いですか?
アタシ的にはユノペンのわりにテンション低いと思ってるんですけどww

少し本家でバタバタしちゃったんで、もう少ししたら続きアップしますね♪

2014/10/24(金) 23:55:25 |URL | [ 編集]

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